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2023/03/10 金曜日 | 傷害事件,虐待・身体拘束

傷害・逮捕:八王子の精神科病院の暴行事件 患者側弁護士が滝山病院の保険指定取消等求める

2023年3月8日  患者の代理人弁護士の相原啓介氏が厚生労働省で記者会見

保険医登録と保険医療機関指定の取り消しを厚労省に申し入れしたことを発表。

相原啓介弁護士(患者側弁護士)

『天ぷら』と呼ばれる不正行為が横行
滝山病院の元職員からの証言を基に「私が知る範囲では何もやっていないのに、やったと装いカルテに記録を付ける『天ぷら』と呼ばれる不正行為が横行している」と説明。
「厚労省は調査の結果、実態が明らかになった段階で速やかに保険医登録と保険医療機関指定を取り消していただきたい」と訴えている。

検査のわずかな異常値を基に心筋梗塞と診断され、抗凝固剤の投与が行われていたことも
同院では経口で食事が摂れる女性患者に対して、IVHを実施していたこともカルテの記録に残されていた。
検査のわずかな異常値を基に心筋梗塞と診断され、抗凝固剤の投与が行われていたことも明らかに。

院長は過去に保険医取り消しも、厚労省の回答は…
滝山病院の院長を務める朝倉重延氏が過去に院長を務めていた朝倉病院は、診療報酬の不正請求などが発覚し2001年に保険医療機関の指定を取り消され、廃院となっている。
朝倉氏自身もそのタイミングで保険医登録を取り消されていた。
その後、厚労省は朝倉氏を再び保険医として登録し、同氏は滝山病院の院長に就任していた。

弁護士は行政の監督機能不全を指摘
患者側弁護士は、東京都と八王子市に、滝山病院の生活保護法の指定医療機関取り消しも申し入れている。
仮に指定医療機関の指定が取り消された場合、滝山病院では今後生活保護利用者の受け入れができなくなる
滝山病院については半数以上の患者が生活保護利用者となっている。

患者側弁護士は、
「多摩地域においては、ほとんどの医療者が滝山病院の診療実態について怪しいと言っていた。」
「院内における大規模な虐待は恐らく近年急に始まったことではないと思われる。」
「ここまで大規模な虐待が調査の網にかかっていないとすれば、監督機能が一部機能していない疑いがある」
と指摘した。

「強制入院制度の根幹壊しかねない」
相原氏はこの日、滝山病院職員や所沢市役所職員を不法監禁罪と虚偽公文書作成罪等で告訴・告発したことも併せて発表した。この告訴・告発は当時、埼玉県所沢市に住んでいた生活保護利用者の男性の医療保護入院に関するもの。原則として医療保護入院には、家族の同意が必須だ。男性には同じ所沢市内に住む姉がいたが、所沢市の担当者は家族は音信不通と偽った文書を作成し、所沢市長に医療保護入院の決裁印を求めていた。

相原氏は「これは院内における虐待とは別の意味で、強制入院制度の根幹を壊しかねない。地方自治体が必要書類を偽造し、強制入院させることを認めてしまえば、措置入院よりもはるかに緩い要件で入院させることが可能となってしまう」とし、「この方だけでなく、こうした対応が常態化していたのではないか。場合によっては所沢市以外でも、全国的に行われているのではないかと不安を覚える」と懸念を示した。

 

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2023年3月3日 「日本精神科病院協会」(山崎学会長)が都内会見

・東京都八王子市の精神科「滝山病院」の看護師が2月、患者への暴行容疑で逮捕された事件
・全国の民間の精神科病院でつくる「日本精神科病院協会」(山崎学会長)が3日、都内で会見を開いた。
・滝山病院長である朝倉重らへの聞き取り調査の結果を公表した。

・調査は1日に実施し、朝倉院長らが院内で応じた。
・看護師らによる暴行の映像が公表され、医師の指示がないとみられる患者の拘束などが指摘された
・朝倉院長は一連の行為について、「寝耳に水だ」と話したという。

・死亡退院率の高さについて、滝山病院側は「他で受け入れられない合併症の患者を多く受け入れているため、やむを得ない」と説明。
・協会は事件を受け、転院を希望する患者を支援する予定
・滝山病院側は「転院を希望している患者はいない」と話したという。

・朝倉氏が院長を務めていた埼玉県の精神科病院「朝倉病院」は2001年に廃院している。
・廃院の原因は、診療報酬の不正請求などが発覚し、2001年に保険医療機関の指定を取り消されたため
・協会の平川淳一副会長が「過去に問題を起こしながら、なぜまた院長になったのか」と朝倉氏に尋ねた
・「家族内になり手がおらず、話し合いの結果やむを得ず院長になった」と回答したという。

・山崎会長は「処遇困難な患者を一つの病院が集中して受け入れていることも問題。国が受け皿を整備すべきだ」と指摘。
・協会は「事実確認に努め、病院の運営管理に関して正すべきは正す」などとする2日付の声明文も発表した。

2023年3月4日 患者側の弁護士が埼玉県所沢市の職員らと病院の職員を刑事告訴。
・弁護士によると「虚偽公文書作成」などの疑いで所沢市役所の職員らを刑事告発する。
・この職員らと滝山病院の職員を「監禁」の疑いで刑事告訴するという。

・所沢市の職員らは所沢市に住む統合失調症の50代の男性を「医療保護入院」させる際に家族と連絡が取れる状態だったにもかかわらず連絡をしなかった。
・さらに、家族の同意を得ずにうその書類を作成し、強制的に滝山病院に入院させた。
・病院の職員らと共に監禁した疑いがあるという。

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