自衛隊機で被災高齢者搬送、初の試み
2024年1月11日
・ 能登半島地震で被災した石川県珠洲市の高齢福祉施設から、30人のお年寄りが自衛隊の航空機で愛知県に搬送された。災害派遣医療チーム（DMAT）によると、自衛隊機を使った能登半島地震の被災者搬送は初の事例。
・ 能登半島地震から10日以上が経過し、災害関連死を防ぐため高齢者の避難が進んでいる。石川県は9日、中部地方の各県に施設に入所する高齢者の受け入れを要請。
・ 愛知県は9日夜、一次受け入れ先として12病院が協力し、10日には搬送のめどが立った。搬送された30人は要介護度の高い人々とされる。
・ 11日午前、医師や看護師が同乗した自衛隊機の第1便が県営名古屋空港に到着。ストレッチャーに乗った高齢者15人が搬送された。飛行中は大きな体調変化は見られなかったが、一部の患者が発熱していたとの報告もある。
・ 空港でDMATの隊員が健康状態を確認し、救急車で各病院に搬送。30人は一旦入院し、検査の結果問題なければ県内の高齢福祉施設に移送される予定。
・ 愛知県ではこれまで医療機関が協力し、県外への患者搬送訓練を実施しており、今回の受け入れも各機関の連携で円滑に進行したと報告されている。
・ DMAT隊員の津田雅庸センター長は「被災者がホッとする顔を見て感慨深かった。長時間の苦労の末、温かい環境で休養してもらいたい」と述べた。
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