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2022/08/29 月曜日 | 介護殺人

資産家殺人・再逮捕:資産家女性の死後に離縁申し立て…親族の介護回避目的か

2022年8月28日  再逮捕 (殺人)

大阪府高槻市の会社員高井直子さん(当時54歳)が昨年7月、自宅の浴槽で溺死した事件で、養子の無職高井凜容疑者(28)(殺人容疑などで再逮捕)が直子さんの死後、養子縁組を解消するための離縁許可を家庭裁判所に申し立てていたことが捜査関係者への取材でわかった。府警は、介護施設に入所している直子さんの母親の扶養義務を免れ、利用料などの費用負担を避ける目的があったとみている。

読売新聞

容疑者
無職高井凜(28)=大阪府高槻市

府警によると、高井容疑者は昨年2月に直子さんと養子縁組を結んで養子に入った後、直子さんの生命保険の受取人を自身に変更するように書類を偽造した上で、同7月に直子さんを殺害したとされる。

 民法などでは、養親が死亡した時に養子であれば、その後離縁しても遺産を相続できる。一方、離縁により養親の親族を扶養する義務はなくなる。

 捜査関係者らによると、直子さんは独身で、きょうだいはおらず、長年2人暮らしだった母親は認知症を患い、数年前から介護施設に入所している。高井容疑者が養子縁組の解消に必要な死後離縁を認めるよう家裁に請求したのは、直子さんの母親の介護負担を免れるためだった可能性がある。

 高井容疑者はこれまでに直子さんの預貯金など約1億円を相続した。直子さんとの養子縁組は解消されていないという。

図解:朝日新聞

 一方、高井容疑者が事件前、複数の知人に「金に困っている」と話していたことも判明した。高給を稼いでいた保険外交員時代に契約トラブルを起こして2020年秋に保険販売の資格を取り消されていた。府警は困窮して生活水準を維持できなくなり、事件を計画したとみている。

 府警は27日、殺人容疑などで送検した。高井容疑者は黙秘しているという。

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